Salas Reflektor +3.3V with MTP3055VL2013年02月04日 13時23分46秒

Replacing STP55NF06L with MTP3055VL, I got great improvement. This result suggests that it is better for the Shunt MOS-FET to be less Cxxx.

 これまで2つのレギュレーターにMTP3055VLを投入してみた。いずれも+3.3Vで、デジタル回路用と、ジッタークリーナー用である。しかし、予想とは裏腹にこれと言っためざましい効果は確認できなかった。これはちょっと意外だった。

 気を取り直して、ES9018のアナログ用(+3.3V)のレギュレータも交換してみた。

 出てきた音を聴いて戸惑った。これまでと全く違うからだ。デジタル電源ではほとんど変化がなかったのだからアナログ電源を変えてもそれほど変わるはずはない、と思っていた。しかし、事実は違った。システム全体を入れ替えたくらいの差がある。

 周波数でいえば、上から下までまったくフラット。なによりも体が拒絶反応を示さないし、緊張させないところがすばらしい。どこかに問題がある音は必ず体を緊張させる。だから音楽を楽しむことができなくなり、無意識下で音楽を拒絶するようになる。

 この音を聴いて、これまでフラットなら低音がもりもり出ると思っていたことが大きな間違いであることに気がついた。もりもり出るのではなく、フラットに出てくる。これをなんと表現してよいのか戸惑う。簡単に言ってしまえば、自然界の音そのものに近いのだ。自然界の音を聴いて、低音が出ないとかピークディップがどうのとか言う人はいない。もしそんなことを言ったら笑われるだろう。まさにそれ。

 あらゆる点で自然に聞こえる。元気がないとか、実体感がないということではなく、その逆。まさにそこで演奏者が息づかいをしながら演奏している実在感がある。上下左右、そして奥行き、すべての方向で立体的に聞こえる。

 何度も言うようだが、CDにこんな音が録音されていたのかと思うだけで驚く。まじめにデジタル回路を追求していけば、このような音になるとの確信を得た。

 1970年代のアナログ録音。最新のデジタル録音に比べれば帯域は確かに狭く感じるかもしれない。しかし、ホールに響く余韻が豊かに聞こえる。空気の中に音が溶け込んでいく様子がまるで目に見えるかのようだ。演奏の表情が手に取るようにわかるので、これまでよりも何倍も音楽を楽しめる。

 40代までアナログ保守派を自任していた。デジタルに転向したことを堕落だとさえ思っていた。しかし、今は違う。デジタルでもない。アナログでもない。ただ自然界の音がそのまま出てくるのなら、どちらでもかまわない。そう思う。

 MTP3055VLに交換して大正解だった。これで、Reflektorのシャント素子には、可能な限りCxxxが小さいものを使うべきだとの確信を持った。

MTP3055VLの姿2013年02月04日 14時00分20秒

 比較的古い世代に属するMOS-FETなので、姿形もどこか古典的に見える。言い方を変えれば、これだけ長く生産されているということは、この素子の汎用性や経済性が優れているということなのだろう。

Tweak of WaveIO Clock Regulator (7)2013年02月04日 19時59分43秒

 これでフィクスかと言いながら、また更新。他の箇所でMTP3055VLの効果が検証できたのだから、当然次はここという発想になる。

 Si3460DDVをはずし、MTP3500Vlに入れ替えた。これに伴い、G-S間の抵抗も変更。また、定電流値も増やした。

 エージングなしの評価になるが、これまでの効果を後押しする方向に変化していることを聞き取ることができた。エージングが進めばさらに良くなるだろう。

 Si3460DDVは決して無駄になったのではない。このMOS-FETのおかげで、シャント素子はCxxxが低くあるべきとの規則を発見をすることができた。大きな役割を果たしてくれた。

 これまで変換基板を用意しなければならずコストアップになることや、表面実装部品であるため慣れない人には敷居が高い面があったが、これで誰でもが作れるようになった。