タイヤとチューブ2009年05月01日 21時11分47秒

 今まで使ってきた組み合わせは、コンチのGP4000SとヴィットリアのEVO55。チューブは軽量ということと低価格という2点での選択。
 しかしどうもよくない。札幌周辺に限ったことかもしれないが、私が走る道路の多くは冬期にスリップしにくいよう路面が平滑に処理されていない。おのずと転がり摩擦抵抗が増大するようになっている。それに加えて穴ぼこやでこぼこがあったりして、そのたびごとに衝撃が加えられる。走っていると、タイヤが細かく上下に振動して、あきらかにロスが発生している感覚がある。長距離を快適に走るという目的には、このチューブは不向きなのだろうと思う。

 GP4000Sは優れたタイヤだと思う。私のようなものにはグリップは文句なしだし、スムースさも言うことなし。驚くべきことはその耐摩耗性。これまでおよそ7000Kmは走ることができた。もっとも私の体重が56Kgと軽量なせいもあるだろう。それからこのタイヤを履いてからパンクしたのは一回だけ。そのパンクもかなりイレギュラーなかたちだった。それなので、パンクのことをほとんど心配することなくこれまで長距離を走ってきた。パナのエリートライトを使っていた頃は頻繁にパンクしたものだ。もっとも値段が違うので比較するのは酷だけれど。

 以前、ショップに行ってチューブの相談をしたらミシュランのラテックスチューブを勧められた。1個2000円近いという値段を聴いて、あのときは驚いたものだ。チューブにそんなお金を払う価値があるのかとあのときは半信半疑だった。しかし、今は考えを改めた。快適さを求めのならやはりラテックスを選ぶべきだろう。
 そんなことを考えていくと、タイヤ+チューブの値段で比べれば、チューブレスは決して高価ではないと思えるようになってきた。

リムの振れ取り2009年05月02日 22時28分12秒

 シマノWH-7850-SLは高価なだけあって、10,000Km以上を走ってもびくともしない。リアはいまだに振れが出ないできれいに回ってくれる。フロントはさすがに少し横振れができた。ブレーキシューにタッチし始めたので、振れ取りに挑戦することにした。

 振れ取りはほとんど初めて。10年以上前にエントリークラスのマシンに乗っていたとき、ARAYAのチューブラーホイールを使っていた。そのとき振れ取りのまねをしたことがある。でも、うまく振れがとれなかった思い出がある。だから今回も内心は恐れがあった。

 しかしやってみると実にこれが簡単にできた。あっけないほどだ。ニップルを回す方向に少し戸惑ったが、ブレーキシューへのタッチ加減を見ながら回せば良いのだから、わかりやすい。コツは、少しだけニップルを回すということだ。角度で言えば10〜20°程度だろうか。こんな微小な回転でも、結構リムは動くものだ。

 今回の調整で思わぬ収穫があった。振れ取りの基準点としてブレーキシューを使ったのだが、振れ取りができてくるとリムにタッチしないようブレーキの左右クリアランス調整が必要になる。車体を寝かせてホイールを回しながら、リムとブレーキシューの間隔を狭めながら、クリアランスを調整していく。この方法だとかなり精度よく追いこめる。

 車体を元に戻してフロントのブレーキをかけてみると気持ちよくロックする。実際に走ったときどうなるか楽しみだ。

 それからもう一つ。注文していたハンドルバーが欠品のため、チューブレスタイヤが届くのはしばらく先になりそうだ。近いうちにEVO55からミシュランのラテックスチューブに換えておこうと思う。

174Km完走2009年05月04日 17時04分01秒

 今日は朝から快晴。気温も20度を越すようだ。昨年から持ち越していた課題に今日挑戦することにした。小樽の毛無峠からキロロに向かい、樺立トンネルを抜けて倶知安に出る。その後、喜茂別にまわって中山峠を上り、札幌に戻る一周コース。

 朝7時40分出発。こんなに早く出かけたのは初めてだ(笑)。昨夜、ミシュランのラテックスチューブに交換しておいた。一晩置いたら、空気圧が下がっている。ラテックスはこまめな空気圧管理がかかせない。走り出してみると、やはり違う。路面からの振動がまるくなって快適だ。長距離を乗るならやはりこれにすべきだろう。私の場合、100KmくらいまではEVO55でもなんとか我慢もできるが、それ以上の距離は勘弁願いたいという思いだ。今回も路面が荒れているところが所々にあって、このチューブのおかげで大分助かった。

 さて、張碓峠を越えてみると今日は体調が良さそうな感触。朝里から毛無峠方面に右折し、最初の難関を攻略する。これから先のことを考え力をセーブしているせいか今日は楽に上れる。快調にキロロに下り、スピードを上げる。前方に開発局の道路維持車が走っている。道路管理のため、時速40Kmくらいで走行しているようだ。どうしようか一瞬迷ったが、これを追い越すことにした。ダッシュして前に出る。ところがこれが誤算だった。すぐに向かい風になり、スピードが見る間にダウンしていく。さっき追い越した車に追いつかれるのが恥ずかしいので、ここでがんばってしまった。これが後で裏目に出てしまう。あのとき、がまんして道路維持車に引っ張ってもらった方が正解だったと悔やまれる。
 なぜ誤算だったか。樺立トンネルに向かう上りですぐにわかった。足が動かなくなってしまった。ひいこらしながらゆっくり上るしかない。予想に反して、今回のコースでここが一番体力的にきつかった。
 トンネルを抜けて、昼食に。ここまで自宅を出てからちょうど3時間経過。特大のおにぎり二個を平らげる。後から思うと、もう少し早い段階で補給しておいた方が良かったようだ。

 倶知安への下りは快適。羊蹄山がくっきりと姿を現す。ニセコ連峰の頂きに残る雪もまぶしい。ああ幸せと思ったのもつかの間。平地に入ったとたん、強い向かい風に悩まされることに。交通安全の緑色の旗がちぎれんばかりに風にはためいている。それもこちらに向かって、トホホorz。それも、右に曲がろうが左に曲がろうが、はたまた180度進行方向が変わろうが、いつも向かい風。平坦なのに20Km/hも出ない。喜茂別までこれが続いた。これでまた体力を消耗。中山峠を本当に上れるのか不安になってきた。

 喜茂別のコンビニで水分補給。上りに取りかかる。風向きはなんと追い風。助かった。緩斜面は結構スピードが出て、気持ちがよい。と言っても斜度がきつくなると、足は売り切れているのでがくんと遅くなる。後半は忍耐のダンシングで乗り切り、峠に到着。ああ、良かった。
 下りも追い風。らくちんらくちん。連休のため車の数がすごい。ひっきりなしだ。別に車の後ろについている訳ではなかったが、どうも車の列とともに自転車を引っ張る風が吹くような気がした。がんばらなくても45Km/hが出ている。

 ということで、174Kmを完走。一日で走った距離としては、これまでの最長不倒を更新。家に帰って鏡を見たら驚いた。額と眉間に、まるで塩の固まりを塗ったようかと思うほどの塩が噴き出していた。
 足は筋肉痛が残るものの、まだ走れそうな感じだ。おそらく、ひざを斜め上方に引き上げ、前に蹴りだしていくペダリングを心がけたおかげかもしれない。ひざを上げる際に骨盤付近の体幹を使うようにする。そうすると足の筋肉の疲労を遅らせることができる(はず)。言うはやすし。樺立トンネルの上りや中山峠の上りではまったく情けない状態だったのだから、まだまだ道半ばということか。

LSDの効果2009年05月06日 20時09分31秒

 今日、夕練に出かけた。小林峠を川沿側から上るコース。連休最終日でも自家用車がひっきりなしに走っている。

 最初の5分間、軽くペダリングしただけで、いつもと身体能力が異なっていることに気がついた。まず太ももの内側が、意識しなくてもサドルの先端に触れる。足の動作曲線が微妙に修正されているのだろうか。また、無理せずに両手に体重をかけない姿勢をとることができる。
 小林峠への上り。体がいつもと違って楽だ。通常の呼吸のままで上っていける。きょうは追い風基調にも助けられ、結局川沿側から三回アタック。補給をしっかりすれば、五回はいったかもしれない。驚くべき成長だ。
 これまで夕練で目の前が真っ暗になるほど追いこんでも、それに見合うほどの効果はなかった。ところが先日の長距離走(LSD)で、こんなに身体能力がアップするとは。。練習方法を見直した方が良いかもしれない。雑誌でも取り上げられているように、LSDこそがすべての基本のような気がする。これまでの経験から一週間に少なくとも二回程度の頻度でLSD走を行うことが理想だろう。でも、そんな時間は取れないし。どうしようか。

 さて話題変わって、ペダリングスキルについて。
 雑誌の記事を見ると、ヒルクライムの上りは「がんばらないで」とよく書いてある。そんなことを言われても、こちらはがんばりたくないのに、がんばらないと前に進んでいかない。どうやったらがんばらなくて済むのかと不思議に思っていた。今日、走りながらわかってきた。

 まずペダリングスキル。きちんと滑らかに回せること。次に、LSDで鍛えられた身体能力。この二つがあって初めて「がんばらない」上りができるようなのだ。LSDで身体能力がアップすると、バランスもよくなるから乗車姿勢に無駄な力が入らなくなる。自転車もまっすぐに進むようになる。従ってエネルギーロスが少なくなる。姿勢が整っているのでペダリングもうまくなる。全部が相乗効果を生んでいくから、感覚としては二乗カーブを描いてスキルがアップするようなものだ。

 また峠を登りながらこんな格言を思いついた。「ペダリングはダンスだ!」特に、故意に重いギアを踏みながら上ろうとすると、上体の筋肉も必要とする。そのとき、自転車の動きと同期するように体を左右に動かしていく。これが自転車をパートナーにしながらダンスをしているように感じる。相手をうまく動かすためには、こちらも無駄な動きをしないようぴたりと呼吸を合わせる。

 こんな優雅なことがいえるようになったのも、すべて LSDのおかげだ。感謝。
 今日の体調で手稲TTに挑戦したら結構すばらしいタイムが出たかもしれない。と、馬鹿なことを考えた。でも、他人が見たらあきれるような妄想でも、前に進んでいく元気になることは確かだ。

チューブレスタイヤ2009年05月14日 19時31分30秒

 注文していたHUTCHINSON Fusion2 チューブレスが届いた。数日間時間が取れなくてそのままにしていたが、今日やっとチャレンジできた。

 チューブレスは装着が難しいと噂は聴いていた。とにかく、雑誌に載っていた装着方法を思い出しながらまずはフロントからやってみた。ところがうろ覚えだったせいで、初回は敗退。手首が痛くなって涙をのんだ。少し休憩してもう一度装着方法を雑誌で確認。やっぱり思い違いをしていた。きちんと手順を踏んでやったら、すんなりとリムにはまった。第一関門突破。

 続いてフロアポンプで空気を入れてみるが、これがスカスカするばかりで全く手応えがない。石鹸水をビート付近に塗ってみたが変化なし。あせった。
 最後にバルブ付近のビートにたっぷりと石鹸水を塗ってみた。まさかと思っていたが、これがうまくいった。今までの苦労が嘘のように空気が入っていく。すぐにビートがはまる音がして完成。きちんとビートがはまっていることを確認。うわー、疲れた。

 次にリアに挑戦。ここまでの経験が活きた。今度はバルブ付近にだけ石鹸水を塗る。作業時間数分で完成。これならクリンチャータイヤよりも簡単だ。あっけない幕切れ。何事もやってみて初めてコツというものがつかめる。

 思い出せば、クリンチャーを初めてやったときも失敗だらけで、チューブを何度破裂させたことか。失敗があったので徐々にうまくなっていった。チューブレスも同じことのようだ。

 暗くなり始めていたが、感触を確かめたくて、外に出て走行してみた。空気圧は前後ともに7bar。噂どおり、地面からの衝撃が柔らかい。空気圧が若干高めだったせいか、なめるようにという訳ではなかったがそれでも十分に快適さは味わえた。走行の軽さについては風が強かったので、あまり評価はできていない。
 円山公園から宮の森シャンツェまでの上り坂をダンシングで上ってみた。タイヤの剛性が高いせいか、力が逃げない印象だ。乗る人間のパワーを引き出す方向でアシストしてくれる。

 もうクリンチャーに戻れないという気持ちはよくわかる。でも、すぐにこの感触に慣れてしまって、当たり前になってしまうのだろうな。

 ところで、同時に注文していたカーボンハンドルバーは、入荷が6月中旬の予定になると連絡が来た。となると、こちらに到着するのは7月初あたりになる。急ぐ理由もないので、ゆっくりと待つことにする。

メモ:交換時の積算走行距離 10,890Km