対策2006年06月02日 19時09分01秒

 課題となっている事項について対策を行った。
 まずクロック信号の反射対策。受信端に終端抵抗をつないだ。電源と信号、信号とアース間の2点である。その結果、確かに高音のきつさが弱まったように聞こえる。しかし、まだ何か違和感が残っているのも確か。やはり抜本的な対策が必要だ。
 この後数日放置しておいた。エージングが進んだせいだろうか、少しずつ音が落ち着いていく変化が聞き取れる。
 そして今日、やっとOSコンを投入した。投入箇所は、コルピッツ発振回路、分周回路の74AC161×2、リクロック74AC74,74HC74、計5個である。
 その結果、大きな変化があった。今まで高音域にエネルギーが偏っていた印象があったが、エネルギーバランスが自然に近づいてきた。低音の音階がより明瞭になった。また、ヴァイオリンの繊細な響きが細やかに聞こえる。ソプラノが美しい。メインシステムでは12KHz以上がダラ下がりの特性だ。しかしサブシステムは、低音はさすがに弱い代わりに、高音は軽く20KHzを超えるレスポンスがある。ホールの響きが美しく聴こえる。
 サブシステムには最初あまり期待していなかったが、メインシステムを脅かす存在にのし上がってきたように思う。電解コンデンサなどは汎用品しか使っていない。パワーアンプの電解コンなどは、25年前の骨董品である。それでもこれだけの音が出てくる。今回改造に投入した部品などは、主要なところはほとんど手持ちのものだ。これからエージングでどう変化するかが楽しみだ。

DEM Clockの効果2006年06月10日 12時50分21秒

 DEM ClockとはdiyAudioの掲示板に出てくるテクニカルタームである。TDA1541Aの16pin,17pinを通称DEM端子と呼んでいる。Data Sheetによれば、ここには470pF程度のコンデンサを接続すればよいところである。ところが、ここに精密なクロックをつなぐことにより、音質の改善が図れることが掲示板に発表された。
 何人かの方が試験し、確かにリクロックと同じ方向性の改善効果があると報告している。これは試さない手はない。
 最初は、トランジスタを介して6fsを16,16pinに入れていた。確かに効果があるように思えたが、劇的というほどでもない。デメリットとして高音域に濁りがあって長時間聴いていられないという弊害が起こった。
 そこで、分周ICからコンデンサを介して直接クロックを入れる方法でも良い結果が得られたと報告が最近あったので、その方法で試してみた。そしてその結果に驚いた。
 すさまじい解像度の向上である。報告通りに、クリアネスが勝るようになった。低音の音階が明瞭になった。人の声の質が明らかに違って聴こえる。ますますメインシステムを脅かすようになってきた。小さなスピーカから驚くほどの音場が形成される。目を閉じると、スピーカの存在が消えてなくなる。
 ただデメリットがまだ残っていた。弱音時にヒス音がある。ノイズだ。これは、6fsクロックの振幅を1/2にアッテネートすることで解消した。まだまだ手を加える余地がありそうである。早くメインシステムにも取り入れたいところだ。

DEM Clock (2)2006年06月12日 19時50分55秒

DEM Clockの効果は劇的である。たまたまカセットに録音したものをCD-Rに焼き直したものをゆえあって聞き直す機会があった。サブシステムで聴いてみた。驚いた。使われたカセットデッキやテープはありきたりのものである。決して高級機と呼べるものではない。しかし、このサブシステムで聴くと、人の声が生々しく、前に張り出してくる。このリアリティは今まで聴いたことがないくらいである。おそらくカセットのままで再生しても、このようにはならなかっただろう。スピーカに張り付くような音しか出なかっただろう。
 恐るべしDEM Clock。
 ただし現状で問題がないではない。わずかにひずみ感がつきまとうのだ。その原因は、DEM Clock(6fs)に混入しているデジタルノイズである可能性がある。これはdiyAudioの掲示板に掲載されている記事からの推測である。トロイダルコアを使ったパルストランスを使ってデジタルノイズを低減する方法によって良い効果が得られると報告されている。次のテーマはこれになりそうだ。